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【書籍】『スクールワイドPBS』感想

Deanne A. Crone and Robert H. Horner 著、野呂文之 大久保賢一 佐藤美幸 三田地真美 訳『スクールワイドPBS―学校全体で取り組むポジティブな行動支援』二瓶社、2013年、2600円+税 の感想です。

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アメリカよ、そこまで組織的にやるか 

著者の2人はオレゴン大学を拠点に、学校教育を支援してきた研究者。本書では、応用行動分析学ABA の知見をベースに 組織的に 児童生徒の問題行動に対応する方法が詳しく書かれています。

この 組織的 の意味を説明するには、 組織的でない 状態を考えるとよいです。


  • 子どもの問題行動が続いている。

  • 各教員が対応はするものの、場当たり的である。

  • 担任は、自分の評価だけを気にし、問題行動を隠す。

  • 担任が若手だった場合、ベテランが指導をしようとする。

  • 担任が中堅・ベテランだった場合、誰も何も言わない。

  • 担任は、問題行動を子どもの特性のせいにする。

  • 周囲の教員は、担任の力量不足のせいにする。

  • 次年度は、厳しい先生が担任になる。

  • 問題行動の背後にある本当の問題には、誰も気づかない。



日本全国の学校で、こういったことは起こっているのではないでしょうか。

本書では 問題行動に対し、 組織的 に対応することで、こういった状態を避けることができる、と書かれています。

その点では、校内委員会のコーディネーターや、管理職として、組織として通常学級における特別支援教育を推進したい方向けの本です。これから始める方よりも、ある程度取り組んだ実績があって、さらに組織的・計画的・持続的なものを求めている方にピッタリだと思います。

読んでいると日米の考え方の差のようなものも、随所で感じます。

日本以上に、いろいろな考え方がある国だから、仕方がないのでしょうか そこまで組織的にやるか・・・ と感じます。

※ 最近、『永遠の0』を見たので思うのですが、日米のこの違いは零戦パイロットとF6Fパイロットの扱われ方の違いとそっくりです。

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カテゴリー: 特別支援関係者向け記事 | コメント: 2 | トラックバック: 0


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この記事へのコメント

零戦パイロット?
映画『永遠の0』未視聴です。小説で泣きましたが。
「日米の考え方の差」ということですが、ここ解説を戴けると嬉しいです。
『永遠の0』では、日米で「零戦」を第一に考えるか、「パイロット」を第一に考えるかという大きな差がありましたね。
「物資の不足」でなく「根性」が足りなかったから負けたんだと考える国と、現場の「指導者」の創意工夫だけではどうにもならないから「システム」を変えていかねばという国の差でしょうか?
Re: 零戦パイロット?
コメントありがとうございます。
お尋ねの件、基本的にその通りだと思います。

ご存知かもしれませんが、F&Fというアメリカの戦闘機が零戦をすごい数撃墜するのですが、その背後には「パイロットの腕を信用しない」とでも言えそうな考え方があります。

パイロットの腕を信用しない
   ↓
誰でも操縦でき、ほどほどの性能の機体をたくさんつくる
   ↓
誰でもある程度の確率で勝てる戦法をあみだす

たいそーぶさんの言う「システム」を具体的に書くと上のようになると思います。これをアメリカの特別支援教育に当てはめると

職員の教育力を信用しない
   ↓
誰でもでき、ほどほどの効果が見込まれるものにたっぷり予算をつける
   ↓
誰でもある程度の確率で成功する方法をあみだす

ということになります。日本については詳しく書きませんが、出発点からして違うな・・・と感じます。
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名前:S
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職業:小学校の教員
ことばの教室(通級)に勤務
家族:妻と小学生の娘

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